プレスリリース
Press release
2026.01.29
お知らせ
【新電力30社調査】公式サイトの「年間〇〇円お得」表記、約3社に1社で実態と乖離。燃料費調整額の除外が要因
電力・ガス・インターネット回線などの生活インフラに関するシミュレーションサービスや情報メディアの運営、契約切り替えのサポートを行う株式会社クラシェルジュ(本社:東京都世田谷区、代表取締役:中島将太)は、主要な新電力会社30社を対象に、公式サイトの節約額表示に関する調査を実施いたしました。
2022年の燃料高騰以降、各電力会社の燃料費調整額の算出方法がバラバラになったことを背景に、本調査では各社の料金シミュレーションの算出ロジックを分析し、燃料費調整額を含めた実際の請求額との比較検証を行いました。
- 調査期間:2025年12月
- 調査対象:主要な新電力会社30社
- 調査方法:各社公式サイトの料金シミュレーション算出条件の確認、燃料費調整額を含めた実際の請求額との比較検証
- 調査主体:株式会社クラシェルジュ
- 調査結果①:新電力30社のうち5社に1社(20%)が節約額の算出条件を非公開
- 調査結果②:算出条件が明確な新電力24社のうち約半数(46%)が燃料費調整額を除外して節約額を表示
- 調査結果③:燃料費調整額を除外している新電力11社のうち73%で公式サイトの節約額と実態に乖離(最大630%)
調査の概要・結果は以下のPDFでもまとめています。
▶ 調査サマリーを見る(PDF)

【解説者】
当社メディア責任者・小売電気アドバイザー:長井(写真左)
当社広報・Webマーケター:川瀬(写真右)
調査結果①|5社に1社が算出条件を非公開。「年間〇〇円お得」の根拠不明
節約額の正確性を検証する前に、まず各社の公式サイトで「どのような条件で試算されているか」を確認しました。調査対象は、ランキングサイトや比較サイトで頻繁に紹介されている主要な新電力30社です。
調査の結果、8割の電力会社では算出条件が明記されていた一方、20%にあたる6社では、ユーザーが節約額の根拠を正確に把握できない状態でした。

| 分類 | 社数 | 割合 |
|---|---|---|
| 算出条件が明記されている | 24社/30社中 | 80% |
| 算出根拠が不明確 | 6社/30社中 | 20% |
※本調査では、以下の項目が公式サイト上で明記されているかを基準に判定しています。
・試算対象:電力会社名、プラン名(比較対象含む)
・調整額:燃料費調整額の有無、再エネ賦課金の有無、その他調整額(容量拠出金、市場価格調整額等)の有無
・単価の時点:料金単価・燃料費調整額・再エネ賦課金等がいつ時点のものか
・使用量:契約容量、電気使用量
算出根拠が不透明だった6社について、具体的にどのような問題があったのかを整理します。主に3つのパターンの問題が存在しました。
ケース①:燃料費調整額の有無が未記載(2社)
節約額の計算に燃料費調整額が含まれているか不明なケース。この情報がなければ実際の請求額との乖離が生じやすくなります。
ケース②:「当社想定値」として具体的な数値が不明(3社)
旧一般電気事業者の料金を「当社想定値」で算出しているが、具体的な数値や計算根拠が示されていないケース。
ケース③:燃料費調整額の対象月が不明(1社)
燃料費調整額を含めて計算と記載があるものの、何年何月時点の単価か不明なケース。燃料費調整額は毎月変動するため、対象月で結果が大きく変わります。
調査結果②|24社中46%が燃料費調整額を除外。「見えない費用」で節約額にズレ
算出条件が明記されていた24社を対象に、燃料費調整額を含めた同一条件で節約額を再計算しました。根拠不明だった6社については検証不可として今回の比較対象から除外しています。
なお、公式サイト上に「トップページのお得額表示」と「詳細シミュレーター」の両方がある場合は、多くのユーザーが最初に目にする「トップページのお得額表示」を採用して検証を行いました。
調査の結果、約半数にあたる11社が、燃料費調整額を含めない形で節約額を提示していることがわかりました。燃料費調整額は毎月の電気代に上乗せされる費用であり、これを除外した節約額は実際の請求額と異なる可能性があります。

| 燃料費調整額の扱い | 社数 | 割合 |
|---|---|---|
| 燃料費調整額を含めて試算 | 13社/24社中 | 54% |
| 燃料費調整額を含めずに試算 | 11社/24社中 | 46% |
調査結果③|燃調費を除外している新電力、73%で公式サイトの節約額と実態に乖離
燃料費調整額を含めていなかった11社について、当編集部で燃料費調整額を加えた条件で再計算を行い、公式サイトの節約額と比較しました。
燃料費調整額を含めていない11社のうち、73%にあたる8社で公式の節約額と実際の節約額に乖離が確認されました。

| 検証結果 | 社数 | 割合 |
|---|---|---|
|
乖離あり 公式の節約額と実際の節約額に差がある |
8社/11社中 | 73% |
|
乖離なし 燃料費調整額を含めても節約額に大きな差がない |
3社/11社中 | 27% |
※本調査では、乖離率10%未満は許容範囲として「乖離なし」に分類しています。
また、乖離があった8社について、公式サイトの節約額と燃料費調整額を含めた実際の節約額を比較したところ、乖離率は以下のような結果となりました。
| 乖離率 | 該当社数 |
|---|---|
| 100%未満 | 6社 |
| 100%〜300% | 1社 |
| 300%以上 | 1社 |
最も乖離が大きかったケースでは、公式サイトで「年間4,092円お得」と表記されているにもかかわらず、燃料費調整額を含めると実際は比較対象の電力会社よりも21,720円ほど高くなるという結果に。乖離率にして約630%もの差が生じていました。
今回の調査対象である24社全体で見ると、公式の節約額と実際の節約額に乖離があった電力会社は8社。全体の約33%で、表示されている節約額をそのまま信用すると期待外れになる可能性があるという結果になりました。
なぜ最大630%もの乖離が生まれるのか?「燃料費調整額」と「算出条件」に潜むカラクリ

前章で明らかになった通り、公式サイトの節約額と実際の節約額には大きな乖離が生じているケースがあります。なぜこのような差が生まれるのか、その原因を整理しました。
最大の要因:燃料費調整額を除外して安く見せている
乖離が生じる最も大きな原因は、燃料費調整額を計算から除外して節約額を提示している点にあります。特に、旧一般電気事業者と比較して燃料費調整額が常に高い電力会社が、その項目を除外して実際よりも安く見せている事例が複数確認されました。
また、旧一般電気事業者には燃料費調整額の上限がある一方、新電力には上限がないケースがほとんどです。現時点で同水準でも、電気代高騰時には差が生まれる可能性がある点に注意が必要です。
その他に確認された問題パターン
燃料費調整額の除外以外にも、節約額を実態以上に大きく見せる手法がいくつか確認されました。
パターン①:算出条件を不一致のまま比較
旧一般電気事業者でも適用される口座振替割引を自社のみに適用したり、契約期間の縛りがある特典を加えて節約額を算出しているケース。
パターン②:自社に有利な条件を強調表示
使用量が多いほど割安になるプランで、極端に多い使用量の結果だけを掲載し、どの使用量でも同程度お得になるかのように見せているケース。
パターン③:シミュレーターと別箇所で条件が異なる
詳細シミュレーターは公平でも、トップページでは自社に有利な条件の数字を表示しているケース。最初に目にする数字ほど「最も条件が良いケース」が使われがちなため、詳細を確認せずに契約すると期待外れになる可能性がある。
なぜこのような表示が許されているのか
2022年のエネルギー価格高騰以前は、燃料費調整額は各社ほぼ同水準だったため「燃料費調整額を除いた比較でも問題ない」という業界慣習がありました。しかし現在は各社の算出ロジックがバラバラになっているにもかかわらず、この変化が消費者に共有されないまま従来の表示方法が続いています。
「見せかけの節約額」ではなく「リアルな支払い総額」を。クラシェルジュが徹底する3つの透明性
ここまで見てきたように、電力会社の公式サイトで表示される節約額には、燃料費調整額の除外や算出条件の不一致といった問題が存在します。クラシェルジュでは、こうした課題を解消し、ユーザーが「実際に支払う金額」に近い試算結果を得られるよう、以下の3点を徹底しています。
①燃料費調整額を含めた試算を実施
クラシェルジュでは、各電力会社の燃料費調整額を含めた金額で料金を算出しています。各社の最新情報を継続的に調査・反映することで、契約後の「思ったより安くならなかった」を防ぎます。
②比較条件を統一して公平に算出
共通の割引は双方に反映し、条件付き特典は明示した上で計算。特定の会社に有利な条件だけを適用する不公平な比較は行いません。
③算出条件をすべて開示
燃料費調整額の対象月、比較対象のプラン、適用した割引など算出条件をすべて明記。試算の根拠を確認した上で契約判断ができます。
電力会社選びで後悔しないためには、「年間〇〇円お得」という数字だけでなく、その算出根拠まで確認することが重要です。クラシェルジュは、ユーザーが正確な情報に基づいて最適な電力会社を選べるよう、今後も透明性の高い情報提供を続けていきます。
■ 会社概要
社名:株式会社クラシェルジュ
所在地:東京都世田谷区太子堂4-1-1 キャロットタワー22階
サービス内容:光熱費・通信費比較サイト「クラシェルジュ」の運営
URL:https://cracierge.co.jp/company/
■お問い合わせ先
株式会社クラシェルジュ
TEL:03-6804-0166
Email:support@cracierge.co.jp
受付時間:平日10:00~19:00