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最終更新日:2025年09月25日

キュービクル工事費用の相場を徹底解説!規模別の総額と内訳、費用を抑える方法まで

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キュービクル工事費用の相場を徹底解説!規模別の総額と内訳、費用を抑える方法まで

キュービクルの導入を検討されている事業者の方にとって、最も気になるのは「実際にいくらかかるのか」という費用面ではないでしょうか。

本体価格だけでなく、設置工事費や諸経費まで含めると、100kWクラスで500~700万円、500kWクラスでは2,000万円を超えるケースも珍しくありません。さらに導入後のメンテナンス費用も考慮すると、総額はかなりの金額になります。

この記事では、キュービクル工事費用の相場を規模別に詳しく解説し、費用の内訳や価格に影響する要因、そして工事費用を抑えるための具体的な方法まで、実務に役立つ情報を網羅しています。適切な予算計画を立てるための参考にしてください。

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この記事の目次

キュービクル工事費用の相場は?規模別の総額目安

キュービクルの導入を検討し始めると、真っ先に気になるのが費用のことですよね。実際のところ、工事費込みでどれくらいの予算を見込んでおけばいいのでしょうか。

結論から言うと、小規模な100kWクラスで600万円前後、500kWの大規模施設だと2,000万円を超えることもります。これには本体価格だけでなく、基礎工事や配線工事、さらには諸経費まですべて含んだ総額になります。

規模施設例本体価格工事費用総額目安
100kWコンビニ、小規模店舗約200万円200~400万円500~700万円
200kW中規模店舗、小規模工場350~450万円500~800万円950~1,450万円
300kW中規模工場、スーパー550~650万円800~1,200万円1,750~2,150万円
500kW大規模ビル、病院、製造工場1,000~1,200万円1,000~2,000万円2,000~3,500万円

100kW(小規模店舗・コンビニ)の費用相場

コンビニや小規模な店舗で必要となる100kWクラスの場合、総額で500~700万円程度が相場です。内訳としては、キュービクル本体が約200万円、設置工事費が200~400万円といったところでしょうか。

工事費の幅が大きいのは、設置場所の条件によってかなり左右されるためです。駐車場の片隅にポンと置けるような場所なら安く済みますが、狭い敷地で基礎から作り込む必要があると、それだけで100万円以上追加になることもあります。

200kW(中規模店舗・小規模工場)の費用相場

中規模の店舗や町工場クラスになると、総額950~1,450万円が目安になります。本体価格は350~450万円程度ですが、このクラスになると設置工事もそれなりに大掛かりになってきます。

特に工場の場合、既存の生産ラインを止めないように工事する必要があるなど、通常より工事費が膨らむケースも少なくありません。休日や夜間の工事になると、その分の割増料金も考慮しておく必要があります。

300kW(中規模工場・スーパー)の費用相場

スーパーマーケットや中規模工場では、総額1,750~2,150万円というのが一般的な相場です。キュービクル本体だけで550~650万円、そこに工事費が1,000万円前後プラスされるイメージですね。

このクラスになると、単純な設置だけでなく、既存設備との連携や複雑な配線工事も必要になってきます。また、将来の増設を見越した設計にすることも多く、初期費用は高めになりがちです。

500kW(大規模施設・病院)の費用相場

病院や大規模な製造工場、商業ビルなどでは、総額2,000~3,500万円という大きな投資になります。本体価格が1,000~1,200万円、残りが工事費という内訳が一般的です。

特に病院の場合、停電が許されないため非常用電源との連携など、特殊な要件が加わることが多いです。そうなると、通常の工事費にプラスアルファで数百万円かかることもあります。

キュービクル設置にかかる費用の内訳

キュービクルの導入費用は大きく分けて「本体価格」「設置工事費」「その他の付帯費用」の3つに分類されます。それぞれがどのような費用なのか、詳しく見ていきましょう。

一般的に、本体価格が全体の40~60%、設置工事費が30~50%を占めることが多く、残りがその他の費用となります。ただし、設置条件によってこの比率は大きく変動することもあります。

キュービクル本体の価格相場

キュービクル本体の価格は、主に最大需要電力によって決まります。目安として100kWあたり200万円程度と考えておけばよいでしょう。つまり、200kWなら400万円前後、300kWなら600万円前後という計算になります。

小型キュービクル

ただし、これはあくまで標準的な仕様での話です。屋外型は屋内型より10~20%程度高くなりますし、海沿いの地域で塩害対策としてステンレス製にすると、さらに価格が上がります。また、変圧器を環境にやさしい乾式タイプにすると、これも20~30%程度の価格上昇要因となります。

消防認定品が必要な場合や、デマンド制御機能、太陽光発電との連携機能などを追加すると、それぞれオプション料金が発生します。こうした付加機能の選択によって、最終的な本体価格は大きく変わってくるのです。

設置工事費用の詳細

設置工事費は、現場の条件によって100万円から1,000万円以上と非常に幅があります。なぜこれほど差が出るのか、主要な工事項目を見てみましょう。

基礎工事にかかる費用

キュービクルは数トンもの重量があるため、しっかりとした基礎が必要です。通常の地盤であれば100万円前後で済みますが、軟弱地盤の場合は地盤改良も含めて数百万円かかることもあります。屋上設置の場合は、建物の構造によって補強工事が必要になるケースもあります。

搬入・設置作業の費用

大型車両が横付けできる場所なら搬入費用はそれほどかかりません。しかし、地下室への設置や狭い路地の奥など、特殊な搬入経路が必要な場合は、クレーン車の使用や分解搬入が必要となり、費用が大幅に増加します。都市部では道路使用許可の取得費用も発生します。

配線・接地工事の費用

高圧引込線の工事、低圧配線の工事、そして安全のための接地工事が必要です。配線距離が長くなればなるほど費用は増加しますし、既存設備との接続が複雑な場合は、さらに費用がかかります。接地工事も、土壌の電気抵抗値によって工事内容が変わるため、現地調査をしないと正確な金額は出せません。

その他の付帯費用

直接工事費以外にも、設計費、申請手続き費用、試験調整費などが必要です。これらは直接工事費の10~30%程度を見込んでおくとよいでしょう。

また、既存の受電設備がある場合の撤去費用や、工事期間中の仮設電源費用など、現場特有の費用が発生することもあります。

キュービクル工事費用に影響を与える要因

同じ容量のキュービクルでも、実際の工事費用が倍以上違うことがあります。これは設置場所や環境、工事の複雑さなど、様々な要因が絡み合って費用が変動するためです。

事前にこれらの要因を把握しておけば、予想外の費用増加を避けることができます。ここでは、費用に大きく影響する主な要因を整理してみましょう。

設置場所の条件による費用変動

設置場所の条件は、工事費用を左右する最も大きな要因のひとつです。屋外の平地に設置する場合と、ビルの屋上や地下室に設置する場合では、費用が数百万円単位で変わることもあります。

例えば、地下室への設置では搬入経路の確保が難しく、機器を分解して運び込む必要が出てきます。屋上設置なら、クレーン車での吊り上げ作業が必要になりますし、建物の構造によっては床の補強工事まで必要になることも。こうした特殊な作業が加わると、標準的な設置工事の2~3倍の費用がかかることも珍しくありません。

キュービクルの容量と種類による価格差

基本的に容量が大きくなるほど価格は上がりますが、単純に比例するわけではありません。100kWと200kWでは本体価格が約2倍になりますが、500kWになると5倍以上になることもあります。

また、外箱の仕様によっても価格は変動します。屋外型は耐候性が必要なため屋内型より高額ですし、消防認定品となるとさらに価格が上がります。特注品として製作する大型キュービクルの場合、標準品の1.5~2倍の価格になることもあるため、本当に特注が必要かどうかは慎重に検討したいところです。

地域や環境による追加費用

設置する地域の環境によって、追加の対策費用が必要になることがあります。海沿いでは塩害対策、寒冷地では凍結対策、積雪地域では雪対策が必須となります。

塩害対策として耐塩塗装やステンレス製の外箱にすると、通常より20~30%程度費用が増加します。寒冷地でヒーターを設置する場合は、初期費用だけでなく運用時の電気代も考慮が必要です。都市部では騒音規制により防音対策が必要になることもあり、これも追加費用の要因となります。

工事の複雑さによる費用増加

新築時の設置と既存建物への設置では、工事の複雑さが全く異なります。既存建物の場合、現在の電気設備を稼働させながらの工事となるため、切り替え作業が複雑になり費用が1.5~2倍になることもあります。

また、工場などで生産ラインを止められない場合は、夜間や休日の工事となり割増料金が発生します。さらに、既存設備との取り合いや、運用中の設備への影響を最小限にするための仮設工事なども必要になるため、トータルの工事費用は大幅に増加する傾向があります。

キュービクルとは?設置が必要な事業者の条件

そもそもキュービクルとは何なのか、どんな事業者に必要なのか、基本的なところから確認しておきましょう。費用の話ばかりでしたが、なぜこれだけの投資が必要になるのかを理解することも大切です。

高圧受電設備の役割と仕組み

キュービクルの正式名称は「キュービクル式高圧受電設備」といいます。発電所から送られてくる6,600ボルトの高圧電力を、100ボルトや200ボルトの使える電圧に変換する設備のことです。

金属製の箱の中に、変圧器(トランス)をはじめとする様々な機器が収められています。この箱型の構造により、感電などの危険から守りながら、コンパクトに設置できるようになっているわけです。また、建物内で漏電やショートが発生した際には、速やかに電気を遮断して他の建物への影響を防ぐ保護機能も備えています。

50kW以上の電力使用で必要になる理由

契約電力が50kW以上になると、法律により自前の変電設備の設置が義務付けられます。これがキュービクルが必要になる理由です。

50kW未満なら電力会社の柱上変圧器(電柱についているトランス)で変圧された電気を使えますが、それ以上となると自分で高圧電力を受けて変圧しなければなりません。コンビニ程度の規模でも50kWを超えることが多いため、意外と多くの事業者がキュービクルを必要としています。

高圧電力と低圧電力の違い

高圧電力と低圧電力の違いは、単に電圧の高さだけではありません。高圧電力は電気料金の単価が安いという大きなメリットがあります。

低圧電力の場合、電力会社の柱上変圧器を経由するため、その維持管理費用が電気料金に含まれています。一方、高圧電力は直接受電するため、その分料金が安くなるのです。ただし、キュービクルの設置費用や維持管理は自己負担となります。それでも電気使用量が多い事業者にとっては、長期的に見れば高圧受電の方が経済的になることがほとんどです。

キュービクル導入後のランニングコスト

キュービクルは設置して終わりではありません。安全に使い続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせませんし、それなりの維持費用もかかってきます。

初期投資の大きさに目が行きがちですが、年間で100万円前後のランニングコストがかかることも考慮して導入を検討する必要があります。

毎月のメンテナンス費用の相場

キュービクルは自家用電気工作物として、法律で定期点検が義務付けられています。毎月(または隔月)の保安点検で月額5~10万円というのが一般的な相場です。

点検を依頼する先としては、関東なら関東電気保安協会、関西なら関西電気保安協会が有名ですが、個人の電気管理技術者に依頼することも可能です。個人の方が若干安いこともありますが、緊急時の対応体制なども考慮して選ぶことが大切です。年に1回の年次点検では、通常より詳細な検査を行うため、追加費用が発生することもあります。

部品交換にかかる費用目安

キュービクルは10年を過ぎると、徐々に部品の劣化が目立ち始めます。部品交換の費用は内容によって数十万円から数百万円と幅がありますが、避けては通れない必要経費です。

よくある交換部品としては、高圧ケーブルや保護継電器、開閉器などがあります。これらは一度に全部交換するわけではなく、点検で劣化が指摘されたものから順次交換していくのが一般的です。15~20年経過すると大規模な更新が必要になることも多く、その際は本体を新しくした方が経済的な場合もあります。

電気主任技術者の選任費用

キュービクルの保安監督には、電気主任技術者の選任が法律で義務付けられています。自社で雇用する場合は年収400~600万円程度が相場ですが、多くの事業者は外部委託を選んでいます。

外部委託の場合、保安協会や個人の電気管理技術者と契約することになり、これが先ほどの月額5~10万円のメンテナンス費用に含まれることが多いです。つまり、点検と電気主任技術者の選任を合わせて月額費用として支払う形になります。自社で電気主任技術者を雇用できれば点検費用は抑えられますが、有資格者の確保は簡単ではありません。

キュービクル工事費用を抑える5つの方法

ここまで見てきたように、キュービクルの導入には相当な費用がかかります。しかし、工夫次第では数百万円単位でコストを削減することも可能です。

実際に費用を抑えるための具体的な方法を5つご紹介します。どれも基本的なことですが、これらを組み合わせることで総額の10~20%程度の削減も現実的に狙えます。

コスト削減のための5つのポイント

  • 1
    適切な容量選定 必要以上に大きな容量を選ばず、実際の使用量に合わせて選定
  • 2
    複数業者の相見積もり 最低3社から見積もりを取り、価格とサービスを比較検討
  • 3
    設置場所の工夫 搬入しやすく基礎工事が簡単な場所を選んで工事費を削減
  • 4
    付加機能の取捨選択 本当に必要な機能だけに絞り、不要なオプションは省く
  • 5
    ピークカットの実施 夏場の電気使用量を抑えて必要容量を下げる

適切な容量選定による節約

必要以上に大きな容量を選ぶと、それだけで数百万円の無駄になってしまいます。現在の電力使用量を正確に把握し、将来の拡張計画も現実的に検討することが大切です。

例えば、ピーク時の使用量が60kW程度なのに300kWのキュービクルを導入すると、100kWで十分な場合と比べて本体だけで300万円以上高くなります。過大な設備は初期費用だけでなく、メンテナンス費用も増加させることになります。

複数業者の相見積もりをする

同じ仕様のキュービクルでも、業者によって工事費用が数百万円違うことがあります。最低でも3社から見積もりを取ることをおすすめします。

ただし、安さだけで選ぶのは危険です。工事実績や保証内容、アフターサービスの体制なども比較検討しましょう。特に地元の業者は、緊急時の対応が早いというメリットもあるため、価格と品質のバランスを見極めることが重要です。

設置場所の工夫による費用削減

設置場所を少し工夫するだけで、工事費用を大幅に削減できることがあります。搬入しやすく、基礎工事が簡単な場所を選べば、それだけで100万円以上の節約になることも。

例えば、地下室より屋外、屋上より地上階の方が一般的に工事費は安くなります。また、高圧引込線からの距離も重要で、配線距離が短ければその分費用も抑えられます。

本当に必要な機能だけに絞る

デマンド監視装置や力率改善装置など、便利な機能はたくさんありますが、本当に必要な機能だけに絞ることで初期費用を抑えられます

小規模施設ならデマンド監視装置の費用対効果は低いかもしれませんし、力率が良好な施設なら力率改善装置は不要です。将来的に必要になったら追加することも可能なので、最初からフル装備にする必要はありません。

夏場の電気使用量を抑える(ピークカット)

電気料金は年間で最も使用量が多い日を基準に決まります。夏場のピーク時の使用量を抑えることで、必要なキュービクルの容量を小さくできる可能性があります。

エアコンの設定温度を1度上げる、昼休みは照明を消す、といった基本的な節電対策を徹底することで、ピーク電力を10~20%削減できることもあります。これによりワンランク小さいキュービクルで済めば、数百万円の節約につながります。

キュービクル設置工事の流れとスケジュール

キュービクルの設置を決めたら、実際にどのような流れで進むのでしょうか。見積もりから設置完了まで、通常3~6ヶ月程度かかるのが一般的です。

スケジュールを把握しておけば、事業計画との調整もスムーズに進められます。ここでは、標準的な工事の流れと各段階でかかる期間を見ていきましょう。

1
見積もり依頼・現地調査
期間:1〜2週間
2
見積もり提出・検討
期間:約20日
3
契約締結・詳細打ち合わせ
期間:1〜2週間
4
施工準備(本体製作・申請手続き)
期間:2〜3ヶ月
5
施工・設置完了
期間:2〜7日

トータル期間:約3〜6ヶ月

見積もり取得から契約まで

まずは複数の業者に見積もりを依頼することから始まります。問い合わせから1~2週間で現地調査の日程が決まり、その後20日前後で見積書が提出されるのが一般的な流れです。

見積もり内容の検討に2週間程度、最終的な業者選定と契約締結までを含めると、トータルで1~2ヶ月程度見ておく必要があります。急ぎの場合は業者に相談すれば、ある程度短縮も可能ですが、じっくり比較検討する時間は確保したいところです。

現地調査と打ち合わせ

現地調査では、設置場所の確認だけでなく、既存設備の状況や搬入経路、電源の引き込み位置などを詳細にチェックします。この段階で見落としがあると、後から追加費用が発生する原因になります。

調査には半日程度かかり、その後の打ち合わせで具体的な工事内容や日程を詰めていきます。契約後にも詳細な打ち合わせを1~2回行うことが多く、特に既存建物への設置では、営業への影響を最小限にするための綿密な計画が必要です。

施工開始から設置完了までの期間

契約締結から実際の施工開始まで、通常2~3ヶ月の準備期間が必要です。この間にキュービクル本体の製作や、必要な申請手続きなどを進めます。

現場での工事期間は、規模にもよりますが2~3日から1週間程度が目安です。基礎工事から始まり、本体設置、配線工事、試運転調整という流れで進みます。ただし、天候や現場の状況によって延長することもあるため、余裕を持ったスケジュールを組んでおくことが大切です。工事完了後は、電力会社の検査を受けて正式に使用開始となります。

キュービクル設置時の注意点

キュービクルの設置には様々な法的基準があり、これらを守らないと使用許可が下りません。また、設置後に「こうしておけばよかった」と後悔することも少なくありません。

ここでは、設置時に必ず押さえておくべき注意点を整理しました。特に設置場所の基準は法律で定められているため、計画段階でしっかり確認しておく必要があります。

設置場所の基準と必要スペース

キュービクルの設置には、火災予防条例により建物から3m以上離すという基準があります。これは火災時の延焼を防ぐための措置で、例外なく守る必要があります。

また、点検や保守作業のためのスペースも確保しなければなりません。扉の開閉スペースだけでなく、作業員が安全に点検できる通路幅も必要です。狭い敷地に無理に設置すると、後々のメンテナンスに支障が出ることもあるため、余裕を持った配置計画が大切です。

地域環境に応じた対策

設置する地域の環境によって、必要な対策は大きく変わってきます。海から2km以内なら塩害対策、積雪地域なら雪対策が必須となります。

塩害地域では、通常の塗装では数年で錆びてしまうため、耐塩塗装やステンレス製の外箱が必要です。寒冷地ではヒーターの設置、積雪地域では雪の重みに耐える屋根の設置など、それぞれの環境に合わせた対策を講じることで、機器の寿命を延ばし、トラブルを防ぐことができます。

将来の拡張を見据えた設計

事業が拡大して電力使用量が増えた場合、キュービクルの増設や交換が必要になることがあります。最初から拡張の可能性を考慮しておくと、後々のコストを抑えられます。

具体的には、増設用のスペースの確保や、配線用の予備配管の設置、将来の機器追加を想定した開閉器の準備などです。初期費用は若干増えますが、後から大規模な改修をするより経済的です。

まとめ

キュービクルの工事費用は、100kWクラスで500~700万円、500kWクラスになると2,000万円を超えることもある大きな投資です。本体価格だけでなく、設置工事費や諸経費まで含めた総額で検討することが重要になります。

費用を左右する要因は、設置場所の条件や地域環境、工事の複雑さなど様々です。適切な容量選定や複数業者への相見積もり、設置場所の工夫などで、コストを10~20%程度削減することも可能でしょう。

また、導入後も月額5~10万円程度のメンテナンス費用がかかることも忘れてはいけません。初期投資と合わせて、長期的な視点でコストとメリットを比較検討することが大切です。

キュービクルは一度設置すると15~20年は使い続ける設備です。将来の事業計画も考慮しながら、信頼できる業者と相談して最適な選択をしてください。

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