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最終更新日:2026年07月06日

IPv6とは?IPv4との違いや速い理由、メリット・デメリットをわかりやすく解説

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IPv6とは?IPv4との違いや速い理由、メリット・デメリットをわかりやすく解説

光回線やプロバイダの契約を検討していると、「IPv6対応で快適」「IPv6にすると速くなる」といった言葉をよく見かけます。なんとなく良さそうだけど、正体はいまいち分からない。そんな方は多いのではないでしょうか。

ざっくり言うと、IPv6とは、インターネットをより速く・快適に使えるようにする新しい通信規格のことです。従来のIPv4に代わる次世代の仕組みとして、いま急速に普及しています。

この記事では、IPv6とは何かという基本から、IPv4との違い「速い」と言われる本当の理由メリット・デメリット、そして実際に使うための条件までを、専門用語をかみ砕きながら順番に解説します。

読み終えるころには、自分もIPv6を使うべきか、はっきり判断できるはずです。

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この記事の目次

IPv6とは?インターネット通信の新しいルール

まずはIPv6が何を指す言葉なのか、基本のところから押さえていきましょう。名前の意味と、その土台にある「IPアドレス」の考え方が分かると、この後の話がぐっと理解しやすくなります。

IPv6は「Internet Protocol Version 6」の略

IPv6とは、「Internet Protocol Version 6(インターネット・プロトコル・バージョン6)」の略称で、読み方は「アイピーブイシックス」です。

インターネットプロトコル(IP)とは、ネット上でデータをやり取りするときの共通ルールのこと。私たちが何気なく見ているサイトや動画も、その裏では膨大なデータが飛び交っていて、それらを正しく届けるための取り決めが必要なんです。IPはそのルールを担っています。

これまで長く使われてきたのが第4版の「IPv4(アイピーブイフォー)」。その新しいバージョンとして登場したのが、第6版のIPv6というわけです。IPv4の弱点を解消するために作られた、いわば通信ルールのアップデート版だと考えると分かりやすいでしょう。

そもそも「IPアドレス」とは?ネット上の住所のこと

IPv6を理解するうえで欠かせないのが「IPアドレス」です。

IPアドレスとは、インターネットにつながる機器(パソコン、スマホ、家電など)に割り当てられる固有の番号のこと。データを正しい相手に届けるために使われます。よく「ネット上の住所」にたとえられます。

郵便物を届けるには宛先の住所が必要ですよね。それと同じで、データという郵便物を目的の機器(家)に届けるには、IPアドレスという住所が欠かせません。パソコンやスマホが「家」、IPアドレスが「住所」とイメージすると腑に落ちるはずです。

「プロトコル」「IPアドレス」と聞くと身構えてしまいますが、要は"ネットの交通ルール"と"住所"のこと。この2つさえ押さえておけば、IPv6の話はほとんど理解できますよ。

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IPv6が誕生した背景|IPv4のアドレス枯渇問題

そもそも、なぜ新しいIPv6が必要になったのか。その理由を知ると、IPv6の最大の特徴がすんなり頭に入ります。背景にあるのは「IPアドレスが足りなくなった」という深刻な問題でした。

IPv4のアドレスは約43億個で足りなくなった

結論から言うと、従来のIPv4では、IPアドレスの数が足りなくなってしまったのです。

IPv4で使えるIPアドレスは、全世界で約43億個。登場した当時は「これだけあれば十分」と考えられていました。ところが、スマホやパソコン、さらには家電やIoT機器まで、ネットにつながる機器が爆発的に増加。現在ではそのほとんどが割り当て済みで、アドレスの枯渇が現実の問題となっています。

実際、2011年にはアジア太平洋地域で新規に割り当てられるIPv4アドレスが事実上底をつきました。住所が足りなければ新しい家(機器)をネットにつなげません。この行き詰まりを根本から解決するために生まれたのが、IPv6なのです。

IPv6なら約340澗個!事実上無限のアドレス数

IPv6の最大の特徴は、使えるIPアドレスの数が桁違いに多いことです。

その数、なんと約340澗(かん)個。澗とは10の36乗を表す単位で、340澗は「340兆をさらに1兆倍し、もう1兆倍した」という、想像もつかない膨大な数です。IPv4の約43億個と比べれば、まさに次元が違います。

「IPv4はバケツ1杯分の砂粒、IPv6は地球1個分の砂粒」とたとえられるほどで、事実上、枯渇の心配がない無限のアドレス数と言えます。これにより、世界中のあらゆる機器に固有の住所を割り当てられるようになりました。

IPv6とIPv4の違いをわかりやすく比較

ここまでで「アドレス数が違う」ことは分かりました。ただ、IPv6とIPv4の違いはそれだけではありません。表記の仕方や接続方式、セキュリティにも差があります。まず全体像を表で整理してから、順に見ていきましょう。

項目IPv4IPv6
アドレスの長さ32ビット128ビット
アドレスの数約43億個約340澗個(事実上無限)
表記方法10進数「.」区切り16進数「:」区切り
接続方式PPPoEのみPPPoE・IPoEの両方
セキュリティ(IPsec)オプション扱い標準搭載

アドレスの数と表記方法の違い

アドレス数の違いは、前章のとおりです。これは、アドレスを表す「ビット長」の差から生まれます。

IPv4は32ビット、IPv6は128ビットでアドレスを表現します。桁数が増えた分だけ、扱えるアドレスの数も飛躍的に増えたわけです。

この違いは表記方法にも表れます。IPv4は「192.0.2.100」のように、数字を「.(ドット)」で区切って10進数で表します。一方のIPv6は「2001:0db8:…:ffff」のように、「:(コロン)」で区切って16進数で表記します。IPv6のほうが桁が多く複雑ですが、その分だけ膨大なアドレスを表現できる、というわけです。

接続方式(PPPoEとIPoE)の違い

実は速度を左右するもっとも重要な違いが、この接続方式です。

IPv4で使えるのは「PPPoE方式」のみ。対してIPv6では、従来の「PPPoE方式」に加えて、新しい「IPoE方式」も使えます。この選択肢の差が、通信の快適さに直結します。詳しい仕組みは次の章で解説しますが、ここでは「IPv6は新しい接続方式が使える」という点を押さえておいてください。

セキュリティ(IPsec)の違い

セキュリティ面にも違いがあります。

IPv6には、データを暗号化して盗聴や改ざんを防ぐ「IPsec(アイピーセック)」という技術が標準で組み込まれています。IPsec自体はIPv4の時代からありましたが、当時はオプション(任意)扱いでした。IPv6では標準搭載になったことで、通信の安全性が底上げされているのです。

ただし注意したいのは、IPv6だから無条件に安心というわけではない点。ネットショッピングやログイン時の「鍵マーク(HTTPS)」など、サイト側の対策も合わさって初めて安全が保たれます。

「IPv6は速い」と言われる理由|カギはIPoE方式

広告でよく見る「IPv6にすると速くなる」という言葉。これ、実は少しだけ誤解を含んでいます。ここが理解の分かれ目になるので、丁寧に解説します。

IPアドレスが増えても速度は変わらない

まず大前提として、IPアドレスの数が増えたこと自体は、通信速度とは関係ありません。

「アドレスがたくさん使えるから速い」と思われがちですが、これは誤解です。アドレスが増えたのはあくまで枯渇問題を解決するため。速度に関わってくるのは、先ほど触れた「接続方式」の違いなんです。

正確に言うと、「IPv6が速い」のではなく「IPv6で使えるIPoE方式が速い」ということ。この違いを理解しておくと、後で契約するときに失敗しません。

PPPoE方式は「網終端装置」で混雑しやすい

従来のIPv4で使われるPPPoE方式には、混雑しやすいという弱点があります。

PPPoE方式では、インターネットに出る前に必ず「網終端装置(ネットワーク終端装置)」という設備を通過します。この装置が、いわば料金所のような通り道。夜間など利用者が集中する時間帯には、この料金所が渋滞し、通信速度が低下してしまうのです。

「夜になるとネットが遅くなる」と感じたことがある方は、この網終端装置の混雑が原因かもしれません。多くの人が同じ通り道に殺到すれば、当然つまってしまうというわけです。

IPoE方式は直接つながるから速い

一方のIPoE方式は、この混雑する料金所を通りません。

IPoE方式は網終端装置を経由せず、プロバイダの設備から直接インターネットへ接続する仕組みです。渋滞する料金所を避けて、車線の多い広い道をスムーズに走るイメージ。だから利用者が増える時間帯でも混雑しにくく、安定した高速通信が期待できます。

さらにIPoE方式は、接続のたびにユーザー名やパスワードを入力する認証も不要。機器をつなぐだけで自動で通信が始まるため、設定の手間もかかりません。この手軽さから「ネイティブ方式」とも呼ばれています。

ポイントは「IPv6=速い」ではなく「IPv6のIPoE方式=速い」ということ。契約時は、プロバイダがIPoEに対応しているかを必ず確認しましょう。ここを外すと、IPv6対応でも速くならないことがあります。

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IPv6を利用するメリット

IPv6にすると、私たちの日常のネット利用はどう変わるのか。ここまでの内容も踏まえて、主なメリットを整理します。

通信速度が安定して速くなる

最大のメリットは、やはり通信の速さと安定性です。

前述のとおり、IPoE方式なら混雑しやすい網終端装置を経由しません。そのため利用者が集中する夜間や休日でも、速度が落ちにくく安定します。動画視聴やオンライン会議、オンラインゲームなど、途切れると困る場面ほど、その効果を実感しやすいでしょう。

セキュリティが強化される

2つ目は安全性の向上です。

IPv6では暗号化技術のIPsecが標準で使える設計になっているため、通信内容の盗聴や改ざんのリスクを抑えやすくなっています。これまでオプション扱いだったセキュリティ機能が標準化されたことで、より安心してネットを使える土台が整った、と言えます。

面倒な認証設定が不要になる

意外と見落とされがちですが、設定のラクさもメリットの一つです。

PPPoE方式では、プロバイダから通知されたユーザー名とパスワードを機器に設定する必要がありました。IPoE方式のIPv6では、回線側で契約情報が自動的に判別されるため、こうした認証設定が不要。機器をつなぐだけで使い始められる手軽さは、初心者にとってうれしいポイントです。

IPv6を利用するデメリット・注意点

良いことばかりに見えるIPv6ですが、導入前に知っておきたい注意点もあります。ここを見落とすと「対応したのに速くならない」といった残念な結果になりかねません。

IPv6対応の機器(ルーターなど)が必要

まず、IPv6を使うには対応した機器を用意する必要があります。

特に重要なのがルーターです。今使っているルーターがIPv6(IPoE)に対応していないと、たとえプロバイダ側が対応していても速度改善の効果は得られません。「IPv6にしたのに速くならない」というケースは、ルーターが古いPPPoE対応のままだった、というのがよくある原因です。

導入前には、手持ちの機器がIPv6に対応しているか、メーカーのサポートページなどで確認しておきましょう。

IPv4のサイトが見られない場合がある

2つ目の注意点は、閲覧できないサイトが出る可能性です。

IPv4とIPv6は互換性のない別々の技術のため、そのままではIPv6からIPv4のサイトにアクセスできません。現在はIPv4対応のサイトもまだ数多く存在するため、IPv6だけでは一部のサイトが見られない、という問題が起こりえます。

とはいえ、これは次章で紹介する技術で解決できるので、過度に心配する必要はありません。

IPv4のサイトも見られる「IPv4 over IPv6」とは

「IPv4のサイトが見られないなら不便では?」と感じた方も安心してください。その弱点を解消するのが「IPv4 over IPv6」という技術です。

IPv4 over IPv6とは、IPv6の高速な通信経路を使いながら、IPv4のサイトにもアクセスできるようにする技術です。仕組みとしては、IPv4のデータをIPv6で包み込む「カプセル化」という処理を行います。

これにより、快適なIPoE方式のメリットを活かしたまま、IPv6・IPv4のどちらのサイトも問題なく閲覧できます。利用者は両者の違いを意識することなくネットを使えるわけです。IPoE方式を採用する多くのプロバイダがこの技術に対応しているので、IPoE方式とIPv4 over IPv6はセットで提供されるのが一般的です。契約時に「IPv4 over IPv6対応」とあれば、互換性の心配はまず要りません。

IPv6を使うための条件と確認方法

では、実際にIPv6を使うには何が必要なのか。導入のために整えるべき条件と、今すでに使えているかの確認方法を紹介します。

回線・プロバイダ・機器の3つが対応している必要がある

IPv6を利用するには、複数の要素がすべてIPv6に対応している必要があります。ひとつでも欠けると使えません。

  • 契約している回線がIPv6に対応していること。
  • プロバイダがIPv6(IPoE)接続を提供していること。
  • ルーターなどの通信機器がIPv6に対応していること。

特に注意したいのが、プロバイダ選びです。「IPv6対応」とあっても接続方式がPPPoEのみの場合は、速度改善は期待できません。申し込みの際は「IPoE対応」であるかどうかまで、しっかり確認しましょう。あわせて、ルーターがIPoEに対応しているかのチェックも忘れずに。

今すぐできる!IPv6の接続確認方法

「自分の環境ではもうIPv6が使えているの?」と気になったら、確認は意外と簡単です。

もっとも手軽なのは、IPv6接続をチェックできる確認サイトにアクセスする方法。判定結果が表示されるので、専門知識がなくてもすぐに分かります。スマホの場合は、Wi-Fi接続時に端末の設定画面からIPv6アドレスが割り当てられているかを確認することもできます。

もし「IPv4のままだった」という場合は、前章の3つの条件を一つずつ見直してみてください。多くは、プロバイダのプラン変更や対応ルーターへの買い替えで解決できます。

IPv6に関するよくある質問

最後に、IPv6を検討する方から特に多く寄せられる疑問に答えていきます。

IPv6にすれば必ずネットは速くなる?

必ずしもそうとは限りません。

速度に関わるのはIPoE方式であり、プロバイダやルーターがIPoEに対応していて初めて効果が出ます。IPv6対応でも接続方式がPPPoEのままだったり、ルーターが非対応だったりすると、速くならないことがあります。また、通信環境そのものによっても効果に差が出る点は理解しておきましょう。

IPv6とIPv4は併用できる?

できます。むしろ現在は、両者を併用しながらIPv6へ移行している過渡期です。

1台の機器にIPv4とIPv6の両方を持たせる「デュアルスタック」や、前述の「IPv4 over IPv6」といった技術によって、両方式を共存させています。すぐにIPv4がなくなるわけではないので、安心してください。

IPv6は無料で使える?

多くの場合、追加料金なしで利用できます。

IPv6(IPoE)接続を、月額利用料無料のオプションや標準機能として提供しているプロバイダ・回線事業者が多くあります。ただし提供形態は事業者によって異なるため、契約中または検討中のプランの内容を確認するのが確実です。

まとめ|IPv6はこれからのネット環境に欠かせない規格

ここまで、IPv6の基本から使い方までを見てきました。要点を振り返っておきましょう。

IPv6とは、IPv4のアドレス枯渇問題を解決するために生まれた新しい通信規格です。約340澗個という事実上無限のアドレスを持ち、これからのネット社会を支える土台になります。

そして「速い」と言われる理由は、IPv6そのものではなく、IPv6で使えるIPoE方式にあります。混雑する網終端装置を経由しないため、夜間でも安定した高速通信が期待できます。セキュリティ強化や設定の手軽さもメリットです。

一方で、効果を得るには回線・プロバイダ・ルーターのすべてがIPv6(IPoE)に対応している必要があります。特にプロバイダが「IPoE対応」か、ルーターが対応機器かは、契約前にしっかり確認しておきたいポイントです。

「今の回線でIPv6が使えているか分からない」「IPv6対応の回線に乗り換えたい」という方は、まずは自分の環境を確認するところから始めてみてください。回線選びで迷ったら、地域や住まいの条件から最適なプランを比較できるクラシェルジュのシミュレーションも、判断の助けになるはずです。

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