
引っ越しが決まったら、電気の手続きを忘れずに行う必要があります。手続きを怠ると、新居で電気が使えなかったり、旧居の電気料金を余計に支払うことになったりすることも・・。
本記事では、電力会社の引っ越し手続きについて、手続きのタイミングから具体的な申し込み方法、引っ越し当日の電気開通手順まで詳しく解説します。
大手電力会社10社の連絡先一覧や、よくあるトラブルの対処法も紹介しているので、スムーズな引っ越しを実現するためにぜひ参考にしてください。
※クラシェルジュは、商品を公平かつ中立的に紹介し、評価には影響を与えません。これは当サイトが設定したコンテンツポリシーに従ったものです。
この記事の目次
電力会社の引っ越し手続きは3つのパターンがある
引っ越しの際に必要となる電気の手続きは、あなたの状況によって大きく3つのパターンに分けられます。
手続きパターン | 対象者 | 手続き内容 | 特徴・メリット |
---|---|---|---|
同じ電力会社で継続 | 同一電力会社エリア内での引っ越し | 使用停止と使用開始を同時申し込み | ・一度の連絡で完了 ・支払い方法引き継ぎ可能 ・手続きが最も簡単 |
電力会社の切り替え | 引っ越しを機に電力会社を変更したい方 | 現在の会社への解約 + 新会社への契約 | ・料金プラン見直し可能 ・新規契約特典あり ・ライフスタイルに最適化 |
新規契約または解約のみ | 実家↔一人暮らしの方 | 新規契約のみ、または解約のみ | ・片方の手続きのみで済む ・シンプルな手続き |
それぞれのパターンの手続きや必要なもの、注意点などを簡潔に整理しました。
同じ電力会社で引っ越し手続きをする場合
同一電力会社エリア内での引っ越しでは、使用停止と使用開始を一度の連絡で同時に申し込めるのが最大のメリットです。例えば東京電力を利用している方は、東京→神奈川での引っ越しなら、一回の手続きで完了します。
同じ会社を使う場合 | |
---|---|
申し込み方法 | 電話またはWebサイトから一括手続き(24時間対応のWebが便利) |
支払い方法 | 口座振替・クレジットカード情報をそのまま引き継ぎ可能 |
手続き時期 | 引っ越し予定日の1~2週間前(引っ越しシーズンは更に早めに) |
必要な情報 | 現住所、引っ越し先住所、氏名、退去・入居日、お客様番号、支払い方法 |
全国で電気を供給している新電力の場合は、北海道→福岡といったエリアをまたぐ引越しの場合でも同じ会社を引き続き使うことができます。同じ会社での引っ越し手続きについては「同じ電力会社での引っ越し手続き方法」の章で詳しく説明します。
別の電力会社に切り替えて引っ越し手続きをする場合
引っ越しを機に電力会社を変更する場合は、現在の電力会社への解約と新しい電力会社への契約の両方が必要です。手続きの順序が重要で、まず新電力に申し込んでから解約連絡を行います。
電力会社を変更する場合 | |
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申し込み方法 | 新電力会社への契約申し込み+現電力会社への解約連絡(2つの手続きが必要) |
支払い方法 | 新しい支払い方法を新規設定(口座振替・クレジットカード・コンビニ払い等) |
手続き時期 | 引っ越し予定日の10日~2週間前(スマートメーター交換時間も考慮) |
必要な情報 | 【新規】引っ越し先住所、契約アンペア、料金プラン 【解約】現住所、お客様番号、最終使用日 |
別の電力会社に切り替える流れは以下の3ステップです。
- 新しい電力会社・プランを選定(供給エリア・料金プラン・キャンペーンを比較)
- 新電力会社に契約申し込み(引っ越し10日前までに完了推奨)
- 現在の電力会社に解約連絡(使用停止日と精算方法を確認)
なお、契約期間の縛りや解約金の有無を事前確認しましょう。スマートメーター交換が必要な場合は追加で時間がかかる可能性があります。別の会社へ切り替える手続きについては「別の電力会社への切り替え手続き方法」の章で説明します。
新規契約または解約のみの場合(実家⇔一人暮らし)
実家から独立する場合の新規契約、または一人暮らしを終える場合の解約のみを行うケースです。どちらも1~2週間前の手続きが基本ですが、それぞれ異なる注意点があります。
新規契約のみの場合 | |
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申し込み方法 | 電話またはWebサイトから新規契約申し込み |
支払い方法 | 口座振替・クレジットカード・コンビニ払いから選択 |
手続き時期 | 使用開始の1~2週間前 |
必要な情報 | 住所、氏名、使用開始日、契約アンペア(20A~60A)、支払い方法 |
解約のみの場合 | |
---|---|
申し込み方法 | 現在契約中の電力会社に電話またはWebで解約連絡 |
支払い方法 | 最終月は従来の支払い方法または現地精算 |
手続き時期 | 引っ越しの1~2週間前 |
必要な情報 | 現住所、氏名、お客様番号、最終使用日、料金精算方法 |
解約時に電力会社から新規契約の営業を受けることがありますが、解約のみを希望する場合はその旨をはっきりと伝えましょう。引っ越し先を聞かれても答える義務はありません。
手続き時には検針票や領収書に記載されている「お客様番号」を手元に用意しておくと手続きがスムーズに進みますよ。
引っ越し手続きのタイミングと申し込み時期
電気の引っ越し手続きは、タイミングを間違えると新居で電気が使えなかったり、余計な電気料金を支払うことになったりするため、ベストなタイミングで行うことが重要です。
ここでは引っ越し手続きの最適タイミングと、当日まで忘れていた場合の対処などを説明します。
引っ越し手続きは1~2週間前までに行うのが理想
電気の引っ越し手続きは、引っ越し予定日の1~2週間前に行うのが最も適切なタイミングです。
開通可能日は電力会社によって異なりますが、引っ越し当日の1週間前までを締め切りとしているところが多いです。そのため、直近すぎると申し込めなかったり、限られた選択肢しかなくなってしまいます。
早い分には問題ありませんが、早すぎる(1か月以上前)と予定が変更になった場合、あらためて連絡し直さなければなりません。よって理想的なのは引っ越し当日1~2週間前ということになります。
引っ越し当日の手続きは可能?手続きを忘れていた時の対応方法
引っ越し当日の手続きについては、電力会社によって対応が異なりますが、地域の電力会社(東京電力や関西電力など)や、大手新電力(東京ガスや大阪ガスなど)では対応してもらえる可能性が高いです。
当日手続きが必要になる主なケース
- 手続きを忘れていた場合
- 急な引っ越しが決まった場合
- 前の入居者の電気が停止されており事前手続きでは対応できなかった場合
- 電力会社側の手続き遅延により開通されなかった場合
引っ越し当日に電気を使いたい場合は、以下の手順で手続きをしましょう。
- 電力会社のコールセンターに即座に電話連絡
- 「本日引っ越しのため緊急で電気の開通をお願いしたい」旨を伝える
- オペレーターによる状況確認と当日開通可否の判断
- 可能な場合は必要情報を提供して手続き完了
引っ越し当日に電気の契約ができる会社については下記の記事でまとめています。
引っ越しなどで電気を即日開通させたいなら、当日でも電気の契約・開通が可能な電力会社がおすすめです。決まった時間までに申し込むことで即日開通できる電力会社があります。 また、Webからの申込では間に合わない場合にも、電話申 […]
続きを読むただし、「当日可能」という電力会社であっても、物件の状況や時間帯によっては不可能な場合もあります。電力会社の担当者になるべく詳しく伝えるようにしましょう。
対応可能なケース | 対応困難なケース |
---|---|
・スマートメーター設置済み物件 ・通常の住宅用電気契約 ・平日の営業時間内 | ・スマートメーター交換が必要 ・電気工事が必要な物件 ・土日祝日・年末年始 ・オール電化などの特殊契約 |
当日開通は通常の手続きと比べて選択できる料金プランが限られたり、手続き手数料が発生したりする場合があります。可能な限り、計画的な事前手続きを心がけることが重要です。
引っ越しシーズン(3月)は早めの手続きが必須
3月から4月にかけての引っ越しシーズンでは、通常よりも大幅に早めの手続きが必要になります。
時期 | 推奨手続きタイミング | 理由 |
---|---|---|
通常期 | 1~2週間前 | 標準的な処理時間で対応可能 |
引っ越しシーズン(3~4月) | 3~4週間前 | 申し込み集中による処理遅延対策 |
新電力への切り替え希望 | 1か月前~ | スマートメーター工事予約の混雑 |
この時期は新生活を始める学生や新社会人、転勤に伴う引っ越しが集中するため、電力会社への申し込みが急増します。特に人気の高い新電力に切り替えを希望する場合は、さらに早めの行動が必要です。
引っ越しシーズンを乗り切るコツとして、引っ越しが決まった段階で即座に電気の手続きを行うことをおすすめします。また、インターネットでの手続きを活用することで、電話の混雑を避けることができます。多くの電力会社では24時間対応のWebサイトを用意しているため、深夜や早朝の時間帯を活用して手続きを進めることも有効です。
電気の手続きを後回しにすると、他の手続きに追われて忘れてしまったり、土壇場になって慌てたりするリスクが高まります。引っ越し業者の予約や住民票の移転などと並行して、早期に電気の手続きを完了させましょう。
同じ電力会社での引っ越し手続き方法
同一電力会社のエリア内で引っ越しをする場合、現在住んでいる住所での電気使用停止と、新居での使用開始を同時に申し込むことができるため、最も手間のかからない引っ越しパターンといえます。
ここでは、同じ電力会社での引っ越し手続きの詳細な流れと必要な情報について詳しく解説します。
手続きの流れと必要な情報
同じ電力会社での引っ越し手続きは、一度の連絡で旧居の電気停止と新居の電気開始を同時に申し込めるため、非常にシンプルです。手続きの基本的な流れと、事前に準備しておくべき情報について詳しく説明します。
電気使用停止と開始を同時申し込み
同一電力会社管内での引っ越しでは、一度の連絡で使用停止と使用開始の両方を申し込めるのが最大のメリットです。
手続きの基本的な流れ
- 電力会社の引っ越し専用窓口に連絡(電話またはWeb)
- 現在の契約内容の確認(お客様番号で契約者情報を照会)
- 旧居の使用停止手続き(最終使用日・料金精算方法の設定)
- 新居の使用開始手続き(開始日・契約内容・支払い方法の設定)
- 手続き完了の確認(受付番号の取得・完了通知の受信)
手続き時には、現在の契約情報がそのまま引き継がれるため、契約者名義や支払い方法などの基本情報を再入力する必要がありません。ただし、引っ越しを機に契約アンペアを変更したい場合や、支払い方法を変更したい場合は、手続きの際に申し出ることで同時に変更できます。
引き継がれる情報 | 変更可能な情報 |
---|---|
・契約者名義 ・支払い方法(口座振替・クレジットカード) ・料金プラン ・各種割引サービス | ・契約アンペア ・料金プラン ・支払い方法 ・請求書送付先 |
使用停止日は引っ越し当日に設定するのがおすすめです。これにより、引っ越し当日はどちらの住所でも電気を使用でき、作業がスムーズに進みます。
手続きに必要な8つの情報
同じ電力会社での引っ越し手続きには、以下の8つの基本情報が必要になります。
必要な情報 | 詳細・注意点 | 確認方法 |
---|---|---|
①現住所 | 現在契約している住所(正確な住所表記が必要) | 検針票・請求書で確認 |
②新住所 | 引っ越し先の住所(マンション名・部屋番号まで正確に) | 賃貸契約書・重要事項説明書 |
③契約者氏名 | 現在の契約名義(変更する場合は別途手続き) | 検針票・請求書で確認 |
④お客様番号 | 契約者ごとに割り当てられた識別番号 | 検針票・領収書・Webマイページ |
⑤使用停止日 | 旧居での最終使用日(通常は引っ越し当日) | 引っ越し予定日に合わせて設定 |
⑥使用開始日 | 新居での電気使用開始希望日 | 入居予定日に合わせて設定 |
⑦契約アンペア | 新居での契約容量(20A~60A) | 使用予定の家電製品から判断 |
⑧連絡先 | 電話番号・メールアドレス(手続き完了通知用) | 連絡の取りやすい番号・アドレス |
この中でも特に重要なのが「お客様番号」です。お客様番号があることで、電力会社側で契約者情報を迅速に照会でき、手続き時間を大幅に短縮できます。また、契約アンペアについては、新居で使用予定の家電製品を考慮して決める必要があります。
- 20A:一人暮らし、基本的な家電のみ
- 30A:一人暮らし~二人暮らし、標準的な家電使用
- 40A:二人暮らし~三人家族、多くの家電を同時使用
- 50A~60A:大家族、多数の家電を頻繁に同時使用
お客様番号の確認方法(検針票・領収書)
お客様番号は電気の引っ越し手続きで最も重要な情報の一つです。契約者ごとに割り当てられた識別番号で、これがあることで電力会社側が迅速に契約者情報を照会できます。
確認方法 | お客様番号の記載場所 | 注意点 |
---|---|---|
検針票 | 上部または左上に「お客様番号」として記載 | 毎月ポストに投函される紙の票 |
領収書 | 「お客様番号」または「契約番号」として記載 | コンビニ払い時のレシートにも記載 |
Webマイページ | ログイン後のトップページに表示 | 事前にWeb会員登録が必要 |
専用アプリ | アプリ内の契約情報画面に表示 | アプリのダウンロードと登録が必要 |
お客様番号は通常10桁程度の数字で構成されており、電力会社によって「お客様番号」「契約番号」「お客さま番号」など、名称が若干異なる場合があります。引っ越しが決まったら、まず検針票でお客様番号を確認し、手続き時にすぐに答えられるよう準備しておきましょう。
検針票を紛失している場合でも、契約者名義と現住所、電話番号があれば電力会社で照会できます。ただし、本人確認に時間がかかるため、事前に準備しておくことをおすすめします。
大手電力会社10社の連絡先・手続き方法
日本全国の電力供給を担う大手電力会社10社の引っ越し手続き専用窓口をご紹介します。各電力会社では電話とWebサイトの両方で手続きを受け付けているので、自分に合った方法で手続きを進めましょう。
電力会社 | 電話番号 | 受付時間 | Web手続き |
---|---|---|---|
北海道電力 | 0120-12-6565 | 平日9:00~17:00 ※年末年始、5月1日除く | 24時間対応Webサイト |
東北電力 | 0120-066-774 | 平日9:00~17:00 ※年末年始除く | 24時間対応Webサイト |
東京電力 | 規定料金プラン:0120-995-001 自由料金・ガスプラン:0120-995-113 | 月~土9:00~17:00 ※日曜・祝日・年末年始除く | 24時間対応Webサイト |
中部電力 | 0120-921-691 | 平日9:00~19:00 土日祝9:00~17:00 ※年末年始除く | 24時間対応Webサイト |
北陸電力 | 0120-776-453 | 平日9:00~17:00 ※年末年始除く | 24時間対応Webサイト |
関西電力 | 0800-777-8810 | 平日9:00~18:00 ※年末年始除く | 24時間対応Webサイト |
中国電力 | 地域によって番号が異なる 公式サイトで確認 | 営業所により異なる | 24時間対応Webサイト |
四国電力 | 0120-500-908 | 平日9:00~14:00 ※土日祝・年末年始除く | 24時間対応Webサイト |
九州電力 | 地域によって番号が異なる 公式サイトで確認 | 営業所により異なる | 24時間対応Webサイト |
沖縄電力 | 0120-586-390 | 月~土8:30~17:00 ※日曜・祝日・年末年始除く | 24時間対応Webサイト |
全国の電力会社でWebサイトでの24時間受付を実施しています。
中国電力と九州電力は地域別の営業所対応となっているため、事前に公式サイトで該当する営業所の連絡先を確認する必要があります。四国電力は電話受付時間が14時までと短いため、午前中の早い時間帯に連絡することをおすすめします。
どの電力会社に連絡する場合でも、お客様番号、現住所、新住所、引っ越し予定日を手元に用意してから連絡することで、手続きがスムーズに進みますよ。
電話・Web手続きそれぞれの使い分け
基本的にはWEB手続きの方が楽なのでおすすめです。とはいえ引っ越し当日すぐに使いたい場合や、申し伝え事項がある場合など、電話の方が早くて確実な場合もあります。
電話手続きが適している場合
- 契約アンペアを大幅に変更したい場合
- 料金プランの見直しを同時に行いたい場合
- 支払い方法を変更したい場合
- 引っ越し当日にすぐ使いたい場合
- 手続きについて詳しい説明を聞きたい場合
Web手続きが適している場合
- 基本的な住所変更のみの場合
- 現在の契約内容をそのまま継続したい場合
- 深夜や早朝に手続きをしたい場合
- 電話での待ち時間を避けたい場合
- 手続きの記録をメールで残したい場合
特段の事情がない限り、まずはWebサイトで手続きを試してみて、分からない点や複雑な変更が必要な場合は電話で相談するという方法が効率的です。Webサイトには詳しい手続きガイドも用意されているため、事前に確認しておくと安心です。
別の電力会社への切り替え手続き方法
引っ越しを機に電力会社を変更する場合は、現在契約している電力会社への解約手続きと、新しい電力会社への契約手続きの両方が必要になります。電力自由化により多様な料金プランやサービスが選択できるようになったため、引っ越しのタイミングで電気料金の見直しを検討する方が増えています。
手続きの流れや新しい電力会社を契約する歳に必要なものなどを解説します。
手続きの流れ(3ステップ)
別の電力会社への切り替え手続きは、以下の3つのステップで進めていきます。各ステップで重要なポイントがあるため、順序を守って確実に手続きを進めましょう。
- 新しい電力会社・プランを決める
- 新電力会社への申し込み手続きをする
- 現在の電力会社へ解約連絡をする
新しい電力会社・プランを決める
電力会社選びは料金だけでなく、サービス内容や契約条件も含めて総合的に判断して決めましょう。
電力会社を選ぶポイント
- 供給エリアの確認:引っ越し先が供給対象エリアに含まれているか
- 料金プランの比較:基本料金・電力量料金・時間帯別料金の比較
- 契約条件の確認:契約期間の縛り・解約金・手数料の有無
- 付帯サービス:ガスとのセット割引・ポイント還元・その他特典
- キャンペーン:新規契約特典・キャッシュバック・ギフト券等
電力会社を選ぶ際は、現在の電気使用量を参考に料金シミュレーションを行うことをおすすめします。当サイト「クラシェルジュ」では簡単に料金比較ができるツールを提供しており、地域・世帯人数・現在の電力会社を入力するだけで年間の節約額を算出できます。
新電力会社への申し込み手続き
新しい電力会社が決まったら、引っ越し予定日の2週間~1週間前までに契約申し込みを行います。申し込み方法は電話またはWebサイトが一般的で、多くの電力会社では24時間対応のオンライン申し込みを受け付けています。
申し込み時の基本的な流れ
- 申し込みフォームへのアクセス(電力会社の公式サイト)
- 個人情報・住所情報の入力(契約者名・新住所・連絡先)
- 契約内容の選択(料金プラン・契約アンペア・使用開始日)
- 支払い方法の設定(口座振替・クレジットカード等)
- 申し込み内容の確認・送信
- 電力会社からの確認連絡(電話またはメール)
- 契約手続きの完了(契約書類の送付)
申し込み完了後、電力会社から契約内容の確認連絡があります。この際に、スマートメーターの設置状況についても確認が行われます。新居にスマートメーターが設置されていない場合は、取り換え工事が必要になるため、工事日程の調整が必要です。
スマートメーターが未設置の場合でも工事は無料で行われ、通常15~30分程度で完了します。ただし、引っ越しシーズンは工事の予約が取りにくくなるため、早めの申し込みが重要です。
現在の電力会社への解約連絡
新しい電力会社への申し込みが完了したら、現在契約している電力会社に解約の連絡を入れます。この解約手続きは自分で行わないと、旧居での電気代を支払い続けることになるので忘れずに行ってください。
解約手続きの際は、最終使用日と料金の精算方法について確認が必要です。最終使用日は通常、引っ越し当日に設定します。電気料金は使用停止日まで日割り計算され、従来の支払い方法で精算されるのが一般的です。
精算方法 | 対象ケース | 精算タイミング |
---|---|---|
口座振替・クレジットカード | 従来の支払い方法を継続 | 翌月の通常請求と合算 |
コンビニ振込 | 振込用紙での支払い希望 | 後日振込用紙を郵送 |
現地清算 | 解約当日に現金で支払い | 解約日当日(立ち会い必要) |
新規契約時に必要な情報
新しい電力会社と契約する際、情報に不備があると手続きが遅れ、引っ越し当日に電気が使えない可能性もあります。事前に必要な情報を整理しておきましょう。
契約者情報と住所・日程
新規契約の基本となる契約者情報と住所・日程に関する情報です。正確な住所表記が特に重要で、マンション名や部屋番号まで正確に記載する必要があります。
情報項目 | 詳細内容 | 確認方法・注意点 |
---|---|---|
契約者氏名 | 電気契約の名義人 (フリガナも必要) | 身分証明書と一致する正確な表記 |
新住所 | 引っ越し先の住所 (建物名・部屋番号含む) | 賃貸契約書・重要事項説明書で確認 |
使用開始日 | 電気の使用を開始したい日 | 入居予定日に合わせて設定 |
連絡先 | 電話番号・メールアドレス | 確実に連絡の取れる番号・アドレス |
供給地点特定番号 | 電気の供給地点を特定する番号 | 管理会社・大家さんに確認 |
供給地点特定番号は、電力自由化に伴い各供給地点に割り当てられた22桁の番号です。新築物件では番号がまだ付与されていない場合があり、その場合は電力会社で新規付与の手続きが必要になります。
賃貸物件の場合は、管理会社や大家さんに確認することで番号を教えてもらえます。
契約アンペアと料金プラン
新居での電気使用量を想定して、適切な契約アンペアと料金プランを選択する必要があります。契約アンペアが不足すると頻繁にブレーカーが落ちてしまい、逆に過大だと基本料金が無駄になります。
契約アンペア | 世帯構成 | 使用可能な家電 |
---|---|---|
20A | 一人暮らし | 基本的な家電のみ(冷蔵庫・照明・テレビ) |
30A | 一人暮らし~二人暮らし | 標準的な家電セット(+洗濯機・電子レンジ) |
40A | 二人暮らし~三人家族 | 多くの家電を使用(+エアコン・ドライヤー) |
50A | 三人~四人家族 | 複数のエアコン・IHクッキングヒーター等 |
60A | 大家族・電化製品多数 | オール電化・多数の家電を同時使用 |
料金プランの選択では、生活パターンに合わせたプランを選びましょう。日中在宅が多い場合と、夜間中心の生活では最適なプランが異なります。
- 従量電灯プラン:最も一般的な料金体系、使用量に応じて単価が上がる
- 時間帯別プラン:夜間の電気料金が安くなる、オール電化住宅に最適
- 定額プラン:一定の使用量まで定額、電気をよく使う家庭向け
- 市場連動プラン:電力市場価格に連動、節電意識の高い家庭向け
支払い方法の設定
電気料金の支払い方法を設定します。口座振替・クレジットカード・コンビニ払いが主な選択肢で、それぞれにメリット・デメリットがあります。
支払い方法 | メリット | デメリット | 必要な情報 |
---|---|---|---|
口座振替 | ・自動引き落としで手間いらず ・振替手数料が無料の場合が多い ・割引適用がある電力会社も | ・残高不足で引き落とし失敗のリスク ・口座開設に時間がかかる場合 | ・銀行名・支店名 ・口座番号 ・口座名義 |
クレジットカード | ・ポイント還元でお得 ・支払い履歴が残る ・即座に設定可能 | ・カードの有効期限切れ注意 ・限度額超過のリスク | ・カード番号 ・有効期限 ・セキュリティコード |
コンビニ払い | ・現金で支払い可能 ・支払い時期を調整できる ・口座・カードが不要 | ・毎月の支払い手続きが必要 ・支払い忘れのリスク ・手数料がかかる場合 | ・特になし (振込用紙での支払い) |
多くの電力会社では、口座振替やクレジットカード払いを選択すると月々の割引が適用される場合があります。また、クレジットカードのポイント還元と合わせることで、実質的な電気料金の節約効果が期待できます。
解約手続きに必要な情報
現在契約している電力会社への解約手続きでは、契約を特定するための情報と、最終的な料金精算に関する情報が必要になります。
現住所とお客様番号
解約手続きでは、現在の契約を特定するための情報が最も重要です。お客様番号があることで、電力会社側で迅速に契約内容を確認できます。
必要な情報 | 詳細内容 | 確認方法 |
---|---|---|
お客様番号 | 現在の契約を特定する番号 (10桁程度の数字) | 検針票・領収書・Webマイページ |
契約者氏名 | 現在の契約名義 (本人確認のため) | 検針票・契約書類で確認 |
現住所 | 現在契約している住所 (正確な住所表記) | 検針票・請求書で確認 |
連絡先電話番号 | 契約時に登録した電話番号 | 契約書類・マイページで確認 |
お客様番号が分からない場合でも、契約者氏名と現住所、登録電話番号があれば電力会社側で契約を特定できます。ただし、本人確認に時間がかかるため、できる限りお客様番号を準備してから連絡することをおすすめします。
解約手続きの基本的な流れ
- 電力会社の解約専用窓口に連絡(電話またはWeb)
- 契約者情報の確認(お客様番号・氏名・住所)
- 解約理由の確認(引っ越しのため、と回答)
- 最終使用日の設定(通常は引っ越し当日)
- 料金精算方法の確認(従来の方法または現地精算)
- 解約手続きの完了(受付番号の取得)
退去日と料金精算方法
解約手続きでは、最終使用日の設定と料金の精算方法を決定します。基本的には退居日当日を最終仕様日にしましょう。
料金の精算方法については、従来の支払い方法を継続するか、振込用紙での支払い、現地での現金精算を選択できます。
精算方法 | 特徴 | 適用ケース |
---|---|---|
従来の支払い方法継続 | ・口座振替・クレジットカードでの自動精算 ・手続きが不要で簡単 | ・従来の支払い方法に問題がない場合 ・引っ越し後も同じ口座・カードを使用 |
振込用紙での支払い | ・後日郵送される振込用紙で支払い ・コンビニ・銀行で現金払い可能 | ・口座・カードを解約予定の場合 ・支払い時期を調整したい場合 |
現地精算 | ・退去時に係員が訪問して現金で精算 ・その場で支払い完了 | ・即座に精算を完了したい場合 ・アナログメーター使用物件 |
最終月の電気料金は、前回の検針日から最終使用日までの期間を日割り計算で算出されます。使用停止日が月の途中の場合でも、使用した分だけの料金となるため、余分な料金を支払う心配はありません。
引っ越し当日の電気開通方法と注意点
引っ越し当日は、新居で電気を使用開始するための作業が必要になります。事前に手続きを完了していれば、基本的には分電盤のブレーカーを操作するだけで電気を使用できますが、物件の設備や契約内容によっては立ち会いが必要な場合もあります。
ここでは、引っ越し当日に必要な電気開通の手順から、トラブル時の対処法まで、実際に役立つ情報を詳しく解説します。
電気の使用開始手順
引っ越し当日の電気使用開始は、事前手続きが完了していれば基本的にブレーカーを上げるだけで済みます。
ブレーカーの操作方法(分電盤→漏電遮断機→配線用遮断機)
ブレーカーを上げる際は、大きいもの→小さいものと順番に上げてください。間違った順序で操作すると、電気が使えなかったり、安全装置が働いたりする可能性があります。

ブレーカー操作の正しい手順
- アンペアブレーカー(主幹ブレーカー)をON → 電力会社からの電気を受電
- 漏電遮断機(漏電ブレーカー)をON → 家全体への送電を開始
- 配線用遮断機(子ブレーカー)を順次ON → 各部屋・回路への送電
ブレーカーの操作は、電気が流れていない状態から段階的に通電していく手順となります。いきなりすべてのブレーカーをONにせず、順序を守って操作することで安全に電気を使用開始できます。
ブレーカー操作前に、濡れた手で触らない、金属製のアクセサリーを身に着けていないことを確認してください。また、分電盤周辺に水気がないことも確認しましょう。
配線用遮断機には、各回路の用途が記載されたラベルが貼られています。「リビング」「キッチン」「洋室1」などの表示を確認しながら、必要な部屋から順次ONにしていきます。すべての部屋で電気を使用する場合は、最終的にすべての配線用遮断機をONにします。
立ち会いが不要なケース・必要なケース
電気の使用開始時の立ち会いの要否は、物件の設備や契約内容によって異なります。一般的な家庭では立ち合いは不要ですが、オール電化設備がある場合、スマートメーターが未設置の場合は立ち合いが必要です。
分類 | 立ち会い要否 | 該当ケース | 理由 |
---|---|---|---|
立ち会い不要 | 不要 | スマートメーター設置済み物件 | リモートで電気供給開始が可能 |
一般的な住宅用電気契約 | 標準的な設備で特別な作業不要 | ||
事前手続き完了済み | 電力会社側で開通作業完了 | ||
立ち会い必要 | 必要 | オール電化住宅 | エコキュート等の動作確認が必要 |
電気温水器設置物件 | 給湯設備の通電確認が必要 | ||
アナログメーター物件 | 現地でのメーター確認が必要 | ||
特殊な電気設備がある物件 | 安全確認と動作テストが必要 |
立ち会いが不要な場合でも、電力会社から事前に通知があります。通知内容には、電気使用開始の手順や注意事項が記載されているため、必ず確認しておきましょう。
一般的な立ち会いは15~30分程度で完了しますが、オール電化住宅や特殊な設備がある場合は1時間程度かかることもあります。引っ越し当日のスケジュールに余裕を持たせておくことをおすすめします。
オール電化・エコキュート設置時の注意点
オール電化住宅やエコキュートが設置されている物件では、通常の電気契約とは異なる特別な注意点があります。これらの設備は高容量の電気を使用するため、適切な手順で電気を使用開始する必要があります。
オール電化住宅の電気使用開始手順
- 電力会社技術者の立ち会い確認(必須)
- 主幹ブレーカー(高容量対応)の通電
- エコキュート専用ブレーカーの確認
- IHクッキングヒーター回路の通電確認
- 床暖房システムの動作確認(設置されている場合)
- 各設備の初期設定(時刻設定・運転モード等)
エコキュートは深夜の安い電力を利用してお湯を沸かすシステムのため、時刻設定が正確でないと電気料金が高くなってしまいます。また、初回の給湯開始には時間がかかるため、引っ越し当日中にお湯を使いたい場合は早めに電源を入れることが重要です。
電気が使えない場合のトラブル対処法
引っ越し当日に電気が使えない場合は、慌てずに原因を特定して適切な対処を行うことが重要です。多くの場合、簡単な確認作業で解決できる問題ですが、電力会社への連絡が必要なケースもあります。
事前手続き不備による電気停止
最も多いトラブルの原因は、事前の電気使用開始手続きの不備や漏れです。手続きが完了していない場合、電力会社側で電気供給の準備ができていないため、ブレーカーを操作しても電気が使えません。
手続き不備が疑われる場合の確認手順は以下の通りです。
確認ステップ | 確認内容 | 対処法 |
---|---|---|
①申し込み状況確認 | ・申し込み完了メールの確認 ・受付番号の有無 ・申し込み日時の確認 | 記録がない場合は未申し込みの可能性 |
②契約内容確認 | ・使用開始日の設定 ・住所情報の正確性 ・契約者名義の確認 | 間違いがあれば電力会社に修正依頼 |
③電力会社への連絡 | ・手続き状況の問い合わせ ・トラブルの報告 ・緊急対応の依頼 | 当日中の開通可能性を確認 |
手続き不備が判明した場合でも、多くの電力会社では当日中の緊急開通に対応してくれます。まずは電力会社のコールセンターに連絡し、状況を説明して緊急対応を依頼しましょう。
スマートメーター交換が必要なケース
新居にスマートメーターが設置されていない場合、メーター交換工事が完了するまで電気を使用できません。特に新電力に切り替えた場合、スマートメーターの設置が必須となります。
スマートメーター交換が必要な状況
- アナログメーター設置物件(円盤が回転するタイプ)
- 古いデジタルメーター設置物件(通信機能なし)
- 新電力への切り替え時(スマートメーター必須)
- 新築物件(メーター未設置の場合)
スマートメーター交換工事は無料で行われ、通常15~30分程度で完了します。ただし、工事の予約が必要なため、事前の手続き時に工事日程を調整しておくことが重要です。
- 工事日程の連絡(電力会社から事前通知)
- 工事当日の立ち会い(15~30分程度)
- 停電作業(5~10分程度の一時停電)
- メーター交換(旧メーター撤去・新メーター設置)
- 動作確認(通信テスト・電気供給確認)
- 工事完了(電気使用開始可能)
メーター交換中は一時的に停電となります。冷蔵庫などの電源が切れるため、工事前に必要な準備を行っておきましょう。また、電子機器の時計設定がリセットされる場合があります。
緊急時の電力会社連絡先
引っ越し当日に電気のトラブルが発生した場合は、迅速に電力会社に連絡することが重要です。多くの電力会社では24時間対応の緊急連絡先を用意しています。
緊急連絡時に伝える情報
- 住所:トラブルが発生している住所(建物名・部屋番号含む)
- 契約者名:電気契約の名義人
- お客様番号:分かる場合は契約番号
- トラブル内容:電気が使えない状況の詳細
- 緊急度:引っ越し当日である旨を明確に伝える
- 連絡先:折り返し連絡を受けられる電話番号
緊急連絡をする際は、落ち着いて状況を説明することが重要です。電力会社のオペレーターが適切な対処法を案内してくれるため、指示に従って対処しましょう。
新電力と契約している場合でも、電気設備のトラブルは地域の大手電力会社(一般送配電事業者)が対応します。新電力会社に連絡した場合、大手電力会社への連絡先を案内されることがあります。
電気料金の精算方法
引っ越しに伴う電気料金の精算は、旧居での最終月の料金計算と支払い方法の確定を行います。
最終月の日割り計算
旧居での最終月の電気料金は、前回検針日から電気使用停止日までを日割り計算で算出されます。月の途中で引っ越しをする場合でも、使用した分だけの料金となります。
料金項目 | 計算方法 | 計算例(15日で停止の場合) |
---|---|---|
基本料金 | (月額基本料金 ÷ 30日)× 使用日数 | (1,200円 ÷ 30日)× 15日 = 600円 |
電力量料金 | 実際の使用量 × 単価 | 150kWh × 25円 = 3,750円 |
燃料費調整額 | 使用量に応じて計算 | 150kWh × 調整単価 = 対象額 |
日割り計算では、基本料金は使用日数に応じて按分され、電力量料金は実際の使用量に基づいて計算されます。再生可能エネルギー発電促進賦課金や燃料費調整額も、使用量に応じて計算されます。
最終月の料金は、電気使用停止後に確定します。スマートメーターの場合は停止日当日に、アナログメーターの場合は係員の検針後に金額が確定します。
支払い方法(口座振替・クレジット・現地清算)
最終月の電気料金の支払い方法は、従来の支払い方法を継続するか、別の方法に変更するかを選択できます。引っ越し後の状況に応じて最適な方法を選択しましょう。
精算方法 | 特徴 | 適用ケース |
---|---|---|
従来の支払い方法継続 | ・口座振替・クレジットカードでの自動精算 ・手続きが不要で簡単 | ・従来の支払い方法に問題がない場合 ・引っ越し後も同じ口座・カードを使用 |
振込用紙での支払い | ・後日郵送される振込用紙で支払い ・コンビニ・銀行で現金払い可能 | ・口座・カードを解約予定の場合 ・支払い時期を調整したい場合 |
現地精算 | ・退去時に係員が訪問して現金で精算 ・その場で支払い完了 | ・即座に精算を完了したい場合 ・アナログメーター使用物件 |
多くの場合、従来の支払い方法を継続するのが最もスムーズです。ただし、引っ越しを機に銀行口座やクレジットカードを解約する予定がある場合は、振込用紙払いへの変更が必要です。
引っ越し後に住所変更を忘れると、振込用紙が旧住所に送付されて支払いができなくなる場合があります。電力会社への住所変更連絡も忘れずに行いましょう。
引っ越し先の周波数と家電の対応確認
日本では地域によって電気の周波数が異なるため、東日本と西日本間で引っ越しをする場合は家電製品の対応状況を確認する必要があります。対応していない家電を使用すると、性能が低下したり故障したりする可能性があります。
周波数 | 対象地域 | 境界線 |
---|---|---|
50Hz(ヘルツ) | 北海道・東北・東京・関東・甲信越の一部 | 新潟県糸魚川市~静岡県富士川を結ぶ線 |
60Hz(ヘルツ) | 中部・関西・中国・四国・九州・沖縄の一部 |
周波数の違いが生じた歴史的背景として、明治時代に東京にはドイツ製(50Hz)、大阪にはアメリカ製(60Hz)の発電機が導入されたことが挙げられます。現在でもこの違いが続いており、引っ越し時には注意が必要です。
最近の家電製品は「ヘルツフリー」と呼ばれる50Hz・60Hz両対応の製品が多くなっていますが、古い家電や一部の製品では対応していない場合があります。家電の取扱説明書や本体のラベルで対応周波数を確認することが重要です。
- 「50Hz/60Hz」表示:両周波数対応(ヘルツフリー)
- 「50Hz専用」表示:東日本エリア専用
- 「60Hz専用」表示:西日本エリア専用
- 周波数表示なし:多くの場合は両対応だが要確認
引っ越し手続きでよくある質問(Q&A)
電気の引っ越し手続きでは、様々な疑問や不安が生じることがあります。ここでは、実際に多く寄せられる質問を「手続き時期・タイミング」「契約内容・料金」「トラブル・緊急時」の3つのカテゴリに分けて、詳しく回答します。
特に初めて引っ越しをする方や、電力会社の切り替えを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
手続き時期・タイミングに関するQ&A
土日祝日の電気開通は可能?
A:土日祝日でも電気の開通は可能ですが、条件や制約があります。
基本的に電気の開通作業は、事前に手続きが完了していれば曜日に関係なく行うことができます。スマートメーター設置済みの物件では、リモートで電気供給を開始できるため、土日祝日でも問題なく電気を使用開始できます。
開通パターン | 土日祝日対応 | 条件・注意点 |
---|---|---|
スマートメーター設置済み | ○ 対応可能 | ・事前手続き完了が必須 ・リモートで開通作業 |
立ち会い不要の一般契約 | ○ 対応可能 | ・分電盤操作のみで開通 ・事前手続き完了が前提 |
立ち会いが必要なケース | △ 限定的 | ・技術者の作業が必要 ・平日対応が基本 |
緊急対応が必要 | × 困難 | ・コールセンターが休業 ・翌営業日対応 |
ただし、以下のケースでは土日祝日の開通が困難になります。
- オール電化住宅:技術者による立ち会い確認が必要
- スマートメーター交換工事:工事業者の作業が必要
- 手続き不備:電力会社との調整が必要
- 特殊な電気設備:専門技術者による確認が必要
新築物件での手続き方法は?
A:新築物件では通常の手続きに加えて、特別な確認作業が必要になる場合があります。
新築物件で特に重要な確認項目は以下の通りです。
供給地点特定番号の確認:22桁の番号が付与されているかを確認し、未付与の場合は電力会社で新規申請を行います。新築物件では番号がまだ決まっていないケースが多く、申請から付与まで時間がかかる場合があります。
電気工事完了の確認:内部配線・分電盤設置の完成度を確認します。工事未完了の場合は電気の使用開始ができないため、建築会社との工程調整が重要です。
電気設備検査の合格:法定検査の合格状況を確認します。検査未完了の場合は完了まで待機する必要があり、電気使用開始が遅れる可能性があります。
メーター設置の確認:電力量計(スマートメーター)の設置状況を確認し、未設置の場合は設置工事が必要になります。新築では設置工事の予約も別途必要です。
新築物件の注意点:建築会社や電気工事業者との連携が重要です。電気使用開始の予定日を建築会社に確認し、工事の進捗状況を踏まえて電力会社への申し込みタイミングを調整しましょう。
マンション・賃貸物件での個人契約は可能?
A:一般的な賃貸マンションでは個人での電力会社選択が可能ですが、一部例外があります。
多くの賃貸マンションでは、各部屋ごとに個別に電力会社と契約することができます。しかし、建物全体で一括契約している「高圧一括受電契約」の物件では、個人での電力会社選択ができません。
物件タイプ | 個人契約 | 特徴 | 確認方法 |
---|---|---|---|
一般的な賃貸マンション | ○ 可能 | ・各部屋に個別メーター ・自由に電力会社選択可能 | 部屋に専用メーターがあるか確認 |
高圧一括受電マンション | × 不可 | ・建物全体で一括契約 ・管理組合が電力会社選択 | 管理会社・大家さんに確認 |
シェアハウス | △ 物件による | ・建物全体契約の場合が多い ・個別契約可能な物件もあり | 運営会社に契約形態を確認 |
学生寮・社員寮 | × 多くは不可 | ・寮費に電気代含まれる場合多い ・個別契約禁止の場合あり | 寮の管理規定を確認 |
高圧一括受電契約とは、マンション全体で電力会社と高圧契約を結び、建物内で低圧に変換して各部屋に供給するシステムです。この場合、一般的に電気料金が安くなりますが、個人での電力会社選択はできません。
一般的に以下に該当する場合は一括受電となり、個人での契約は不可能になります。
- 共用部に大型の電気設備がある(変電設備・キュービクル)
- 電気料金が管理費に含まれている
- 各部屋にメーターがない、または電力会社名が記載されていない
- 賃貸契約書に「電力会社指定」の記載がある
契約内容・料金に関するQ&A
契約アンペアの変更に費用はかかる?
A:多くの電力会社では、標準的な範囲内(10A~60A程度)でのアンペア変更は無料で対応していますが、特殊な工事が必要な場合は費用が発生します。
電力会社が定めた標準範囲内でのアンペア変更であれば、基本的に工事費用はかかりません。ただし、特殊な分電盤を使用している場合や、大幅な容量アップで配線工事が必要な場合は別途工事費が発生する可能性があります。
契約名義と銀行口座名義が違っても大丈夫?
A:契約名義と口座名義が異なっていても、口座振替の手続きは可能です。
電気契約の名義と銀行口座の名義が異なる場合でも、多くの電力会社では口座振替を受け付けています。家族間の支払い代行や、法人契約での個人口座使用など、様々なケースに対応しています。
電気・ガスセットプランの引っ越し手続きは?
A:電気・ガスセットプランの場合も、基本的には一つの事業者への連絡で両方の手続きが可能です。
電気・ガスセットプランを契約している場合、多くの事業者では一度の連絡で電気とガスの両方の引っ越し手続きを行うことができます。ただし、引っ越し先でも同じセットプランが利用できるかは確認が必要です。
特に都市ガスの契約可能エリアは狭いです。例えば東京都世田谷区在住時に東京ガスでセットにしていて、東京都青梅市に引っ越した場合、東京ガスの電気は使えますがガスはエリア外なので使えません。
引っ越し先が現在のガス会社の供給エリア内であるかを事前に確認しておきましょう。
トラブル・緊急時のQ&A
電力会社が倒産・撤退した場合の対応
A:電力会社が倒産・撤退しても、突然電気が止まることはありません。最終保障供給というセーフティネットにより電気の供給は継続されます。
ただし最終保障供給は一時的な措置であり、料金が割高に設定されているため、速やかに新しい電力会社と契約することが推奨されます。最終保障供給は原則として6か月間の期間限定サービスです。
停電リスクや電気品質に違いはある?
A:電力会社を変更しても、停電リスクや電気品質に違いはありません。すべて同じ送電網を使用しているためです。
電力自由化後も、発電・送電・配電の仕組みは基本的に変わっていません。どの電力会社と契約しても、同じ送電線・配電線を通って電気が供給されるため、停電のリスクや電気の品質に差はありません。
まとめ
電力会社の引っ越し手続きは、同じ電力会社での継続利用、別の電力会社への切り替え、新規契約または解約のみの3つのパターンがあります。どのパターンでも、引っ越し予定日の1~2週間前には手続きを完了させることが重要です。
手続きには電話またはWebサイトから申し込みが可能で、お客様番号や新住所などの基本情報を事前に準備しておくとスムーズに進められます。引っ越し当日は分電盤のブレーカーを正しい順序で操作することで電気を使用開始できます。
電力会社を切り替える場合は、料金プランの比較や契約条件の確認を行い、自分のライフスタイルに最適な会社を選択しましょう。計画的な手続きにより、新居での快適な生活をスムーズに始めてくださいね。
\【簡単】2ステップで一番お得な電気料金を診断/
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「お住まいの地域」「世帯人数」の2つを選ぶだけで、お得な電気料金を診断できます。
\契約者数20,014人突破!/
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