中部電力とENEOSでんきを徹底比較！契約するメリットとは？

「中部電力とENEOSでんきはどちらが安いの？」「中部電力からENEOSでんきに乗り換えるとお得になる？」など、中部電力とENEOSでんきのどちらを契約するか迷っている人も多いのではないでしょうか。

今回は、中部電力とENEOSでんきの電気料金を比較し、実際の電気料金をシミュレーションしてどちらが安いかを検証します。あわせてメリット・デメリットなども解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

監修者

小売電気アドバイザー

長井 勇樹

経歴

個人・法人向けに電力プランのコンサルティングを行う傍ら、電力小売りに関する複数のWEBメディアの記事監修を行う。各種プランに精通しており、シミュレーションシステムの構築・料金比較サイトの運営にも携わる。電力業界の専門家として各種メディアの取材歴多数。 直近取材協力⇒「電気代節約の専門家インタビュー」

所属

株式会社ブレイブ

取得資格

・デジタル庁公認デジタル推進委員 ・ウェブ解析士

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中部電力とENEOSでんきの料金プランを比較！

中部電力とENEOSでんきの料金プランは、以下のとおりです。

中部電力が数多くのプランを取り揃えている一方で、ENEOSでんきはシンプルな1プラン構成です。

中部電力のプランは、主に電気の使用量・ライフスタイルによって分かれています。電気の使用量が少ない人はポイントプラン、多い家庭ではおとくプラン・とくとくプランが候補に入ります。

for APプランはAmazonプライム契約者向けのプラン。スマートプランは夜間の電気料金が安くなるプランで、料金がお得になる時間を指定できます。

この記事ではプランの内容が最も近く、かつスタンダードな中部電力の従量電灯Bと、ENEOSでんきの中部Vプランを主に比較していきます。

まずは、電気料金に関わる基本料金と電力量料金を確認してみましょう。

以下で、各項目を詳しく解説していきます。

基本料金はENEOSでんきが安め

電気の使用量に関わらず発生する基本料金は、以下のとおりです。

どのアンペア契約でも、ENEOSでんきのほうが若干安くなっていることがわかります。とはいえ、差額が1円未満のアンペア数もあるため、ほぼ同等だと考えても問題ありません。

電力量料金もENEOSでんきが安い

電気の使用量1kWhあたりにかかる電力量料金の比較は、以下を参照してみてください。

電力量料金は電気の使用量に応じて3段階に分かれていますが、すべての段階でENEOSでんきが安めです。とくに2・3段階での金額差が大きく、300kWh以上になると1kWhあたり2円の差があります。

逆に120kWh以下での金額にそれほど差はないため、電気の使用量が少ない家庭ではあまり電気代の差はないといえるでしょう。逆に、電気を使うほどENEOSでんきのほうが安くなる傾向となっています。

燃料費調整額は直近だと同額

中部電力とENEOSでんきの燃料費調整額を比較してみると、直近では同額です。燃料費調整額とは、電気を作るための燃料価格の変動に応じて調整される金額のこと。電気の使用量1kWhごとにかかります。例えば、燃料費調整額が1円のとき、100kWh利用すると100円が電気代に上乗せされます。

上述したとおり、燃料費調整額は直近では同額のため、それほど気にする必要はありません。ただし、中部電力の従量電灯Bは調整額の上限を設けているのに対し、ENEOSでんきは上限を撤廃しています。そのため、燃料費調整額が急激に高騰する可能性もないとはいえない点には注意が必要です。

中部電力とENEOSでんきの電気料金をシミュレーションして比較

ここからは、中部電力とENEOSでんきの電気料金を、実際にシミュレーションして比較します。

1〜4人以上までの世帯別で試算しているので、自分にあった世帯人数や電力使用量のシミュレーションを参考にしてみてください。

1人暮らしの場合

30A契約、月120kWh利用時のシミュレーション結果は、以下となります。

試算結果では、ENEOSでんきのほうが若干安くなっています。とはいえ、差額は25円程度のため、ほぼ同じだと考えてよいでしょう。

電気の使用量が少ない場合は、後述するポイントやその他のサービスを比べて、自分にあった電力会社・プランを選ぶとよりお得になるといえそうです。

2～3人暮らしの場合

40A契約、月260kWh利用時のシミュレーション結果は、以下となります。

電気使用量の少ない場合に比べて、電気料金の差が開いているのがわかります。約130円ほどですが、年間に直せば1,500円程度の節約になるため、無視できない金額差だといえるでしょう。

4人以上の場合

50A契約、月400kWh利用時のシミュレーション結果は、以下となります。

電気の使用量が多い場合は、よりENEOSでんきのほうが安くなる傾向です。50A契約、月400kWh利用時では360円程度の差額があり、年間では4,320円もの開きが生まれます。

電気をたくさん使う家庭ほど、中部電力よりENEOSでんきのほうがお得になると考えてよいでしょう。

中部電力とENEOSでんきのメリット

中部電力とENEOSでんきには、それぞれ特徴的なメリットがあります。電力会社を検討する際には電気料金に加えて、メリットも加味して選ぶと失敗がありませんよ。以下の項目で、個別にメリットを解説します。

中部電力のメリット

画像引用元：中部電力

中部電力のメリットは、以下のとおりです。

中部電力は、電気とガスをまとめて契約することが可能です。電気・ガスをセットで契約すると、ガス料金が2％割引になるのは大きなメリットだといえるでしょう。

オール電化に対応したプランがあるのも、中部電力の魅力です。スマートライフプランは、指定された夜間の時間帯の電力量料金が安くなります。エコキュートなど夜間蓄熱機器を使っている家庭には、ぴったりだといえるでしょう。

また、ポイントが貯まりやすいのも利点です。どのくらい貯まるかはプランにもよりますが、カテエネ会員に入会すると100ポイント、電気の使用実績やお役立ちコラムを読むことで、最大1,440ポイント（2年間合計）が貯まります。

さらに電気料金200円につき1ポイント貯まるなど、ポイント加算の機会が豊富です。ポイントは電気料金の支払いにも充当できるので、実質的に電気代を安くすることもできますよ。

ENEOSでんきのメリット

画像引用元：ENEOSでんき

ENEOSでんきのメリットは、以下のとおりです。

ENEOSでんきは、長期利用で電力量料金が安くなる「にねんとくとく割」を提供しています。2年以上の利用を条件に申し込めば、初月から電力量料金が1kWhあたり0.2円引きになります。

さらに3年目からは割引額がアップし、0.3円まで引き上げられます。ENEOSでんきの電力量料金は中部電力より安いうえ、長期利用をするならより電気代を抑えられますよ。

また、ENEOSサービスならではのメリットとして、ENEOSカードで支払うとガソリン・軽油・灯油が割引になります。割引率はカードの種類によって異なりますが、例えばENEOSカード Sで電気代を支払った場合、ガソリン・軽油が1リットルあたり3円引きに、灯油は2円引きになります（SSでの支払いの場合。SS以外は1,000円ごとに6ポイント還元）。

ガソリンや軽油代が安くなるのは、新電力会社のなかでもかなり珍しいサービスです。車を利用する人や、昨今のガソリン代の高騰に悩んでいる人は、ENEOSでんきを検討してみるとよいでしょう。

中部電力とENEOSでんきのデメリット

中部電力とENEOSでんきのメリットを踏まえたうえで、デメリットも確認しておきましょう。以下で、個別にデメリットや注意点を解説します。

中部電力のデメリット

中部電力のデメリットは、以下を参照してください。

中部電力のデメリットは、ENEOSでんきに比べて電気料金が高くなる可能性があること。基本料金・電力量料金ともにすべての契約アンペア数・段階で高いため、電気の使用量に関わらず電気代が高くなります。

従量電灯Bの場合、燃料費調整額に上限があるのはメリットになりえるものの、ポイントプラン・おとくプラン・とくとくプランなどは上限がなく、ENEOSでんきと同様です。そのため、ほとんどのケースでENEOSでんきよりも電気代が高くなるといえるでしょう。

ENEOSでんきのデメリット

ENEOSでんきのデメリットは、以下のとおりです。

ENEOSでんきのデメリットは、都市ガスとのセットプランが用意されていないこと。電気・ガスをセットで契約したい人にとっては、向いていないといえるでしょう。とはいえ、ENEOSでんきと安いガス会社を組み合わせれば、中部電力の電気・ガスのセット契約よりも光熱費を抑えられますよ。

またオール電化プランがないのも、ENEOSでんきのデメリット。オール電化住宅に住んでいる人は、場合によっては他社のオール電化プランのほうが電気代を節約できるケースがあります。

解約手数料が発生する可能性がある点にも注意が必要です。例えば、にねんとくとく割の場合、契約更新月（適用開始から23・24か月目）以外の解約は、1,100円の解約手数料がかかります。

中部電力とENEOSでんきの比較でよくある質問

ここからは、中部電力とENEOSでんきの比較でよくある質問にお答えします。どの質問もよく寄せられる疑問・悩みなどのため、中部電力とENEOSでんきで迷っている人はぜひ参考にしてみてください。

中部電力とENEOSでんきはどちらが安い？

基本料金・電力量料金のみで比較した場合、ENEOSでんきのほうが安くなります。

1人暮らしや電気の使用量が少ない家庭ではそれほど差はありませんが、電気をたくさん使うほど、ENEOSでんきのほうがお得になりますよ。

中部電力の乗り換えキャンペーンとは？

中部電力では、2025年1月15日まで「ガス基本料金6か月無料乗り換えキャンペーン」が行われていました。他社から中部電力の対象ガスプランに乗り換えると、ガスの基本料金が半年間無料になるキャンペーンですが、現在は終了しています。

現在は「春の新規ご契約キャンペーン」として2025年2月17日〜2025年5月31日まで、電気の新規契約・乗り換えでカテエネポイント5,000ポイント、ガスの新規契約・乗り換えでも5,000ポイントがプレゼントされるキャンペーンが行われています。

中部電力はもちろん、ENEOSでんきなどでもお得なキャンペーンが開催されているケースも多いので、申し込む際にはキャンペーンがあるかや、利用できるかをチェックしてみるのがおすすめです。

ENEOSでんきから中部電力に戻すには？

ENEOSでんきから中部電力に戻すには、中部電力に申し込むだけでOKです。ENEOSでんきへの解約は中部電力が代行してくれますよ。

電力会社はとても簡単に切り替えられるため、例えば中部電力からお試し的にENEOSでんきに変えてみて、満足ができなかったら戻すといった使い方もおすすめできます。

まとめ

今回は、中部電力とENEOSでんきの料金やメリット・デメリットなどを比較しました。電気代を安くしたいなら、基本的にはENEOSでんきがおすすめです。

とはいえ劇的に電気料金が変わるわけではないので、両社のメリット・デメリットを天秤にかけて、自分にあったプランを選ぶのもよいでしょう。

中部電力とENEOSでんきのどちらがよいか検討している人は、ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。